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ナゾのキジラミ=ムクノトガリキジラミ?

 ムクノトガリキジラミ

上画像は、かつて3月に撮ったムクノトガリキジラミ(Trioza usubai Matsumoto,1996)の越冬成虫。翅脈、触角の長さ、全長(翅端までの長さ)、体色、各部の紋の形などから同定したものだが、寄主植物は未確認だった。越冬中の成虫はヤツデの葉裏に居ることが多いと聞いていたが、そのとおりヤツデの葉裏で何度か見かけた他、植物上でなく人工物上などでも見かけることが多かった。
このムクノトガリキジラミ、1996年に記載されたばかりだということだが、ネット上を探しても生活史の情報が出てこない。ムクノキにゴールを形成するらしいがその時期がいつなのか、新成虫はいつごろ発生するか、体色は濃茶褐色オンリーなのか、寄主はムクノキの他に何があるのか・・・・全くナゾだらけである。
一方、晩秋に様々な植物で見かけるナゾのキジラミが居る。分布域は未確認だが、少なくとも関西あたりから関東にかけては目撃情報がある。体色は頭から胸部が赤みがかった黄褐色で腹部が緑色の個体と、全体的に濃茶褐色の個体が混在しており、いまのところクヌギ、ヤツデ、ムクノキの葉裏で同一種と思しきものを撮っている。

 クヌギ葉裏(11月)
 ヤツデ葉裏(10月)
 ムクノキ葉裏(10月)

このナゾのキジラミ、翅脈などの特徴を見る限りTrioza属なのは間違いないと思う。いろんな植物の葉裏で吸汁をしていることと、ゴールを形成する植物が特定出来ないので、植物を同定の手がかりにすることが出来ない。体色が2パターンあるのは、このキジラミの新成虫だからかもしれない(黄緑の個体の方が若い成虫?)。キジラミ類の情報はなかなか見つからないので、「山陰地方のキジラミ図鑑」で紹介されているトガリキジラミ科全種との比較で、消去法を行ってみた。翅脈、触角の長さ、全長(翅端までの長さ)などを優先し、体色は二の次にしていくと、ムクノトガリキジラミ、エノキトガリキジラミ、ウラジロガシトガリキジラミの3種しか残らない。しかし、ナゾのキジラミの胸部背の暗色部分は、エノキトガリキジラミの胸部背両側にある紋とは異なって見える。どちらかというと、紋というよりは、徐々に茶褐色に変化している途中なのが部分的に紋のように見えているといった感じに思える。ひょっとすると、さらに体色は濃くなって、最終的には黒に近い濃茶褐色になるのかもしれない。ナゾのキジラミと消去法で残った3種を比較すると、体色を度外視した場合、最も一致して見えるのはムクノトガリキジラミとなる。はっきり言って、シンクロ率は90%以上。残る10%は腹部の大きさなのだが、3月に撮ったムクノトガリキジラミが産卵を控えたメスというならこの問題は解消となる。ナゾのキジラミがムクノトガリキジラミの若い個体群だということになれば、3月頃産卵(ゴール形成)、晩秋に新成虫発生、そのまま成虫で越冬・・・といったサイクルになるのかもしれない。まだ、ナゾのキジラミがムクノトガリキジラミの若い個体群だと確定したわけではないのだが・・・・果たして真相やいかに?

 ヤツデ葉裏から採集した個体
(このとき茶褐色の個体も含めて4匹は採集したはずだったが、帰宅後に容器を開けたら黄緑の個体1匹しか居なかった・・・。室内で容器の蓋を開けたとき、蓋の隙間に居たために外に飛び出してしまった??・・・orz)

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No title

こんばんわ。
土曜日は私も田園都市線の二子玉川から多摩川の河川敷へ行きました。午前中の3時間ほど兵庫島公園やその周辺をウロウロしてましたので、どこかですれ違っていたかもしれませんね(笑)。
私はその後テクテクと砧公園に歩き、午後は砧公園で粘りましたが虫が全然居なかったので、ずっと河川敷に居ればよかったかな・・・・と後悔しました。やはり今の時期は河川敷はベストです。河川敷では普通に草間を探すのも良いですが、大きな石の下(ヨコエビ類、オオハサミムシ、オサムシ類)とか、川辺の水際(水中)の石下(水生幼虫の類)なんかを見てみると面白いですよ。

No title

こんばんは。
昨日の土曜日、多摩川の河川敷(小田急線の和泉多摩川と田園都市線の二子玉川の間)に行ってみました。広大な草むらがあって、どうしていいか判らなくなってしまいますね。作戦を考えながら、時々行ってみようと思います。

No title

多摩川か荒川、ベストチョイスだと思います。出来るだけ背の高い草が生い茂った「あまり人が踏み込んでいない場所」なら、バッタの類などが沢山居ると思います。入った後は、衣服にひっつく種の類とか枯れ草なんかで大変な有様になると思いますが、雑木林と違って蚊が少ないので個人的には河川敷の方が好きです(笑)。天気が良くて気温が上がる見込みがあれば、草地よりは多様な花が植えてある公園の方がオススメ。曇ってて虫の出が悪そうなときは雑木林で伐採木を探したり、落葉の下を探したり・・・・ですかね。

No title

河川敷ですか。
私は虫探しは原則として家から歩いて行く事にしているので、多摩川か荒川になりそうです。今週の土曜日あたり、天気がよければ出かけてみます。
山に行くときはさすがに電車を使いますが、山歩きに熱中してしまって、虫を探すのを忘れてしまいがちです。

No title

AkeboNobashiさん、こんばんわ。
やはりそういう事になってましたか。閉鎖された空間だけに探せばいろいろと面白そうですが、警備の面でも厳しいので自由には動けないだろうとは思ってました。
虫を探すとしたら、今の時期ならたぶん河川敷がイチバンなんじゃないかなと思います。23区内に拘らなければ高尾とか山寄りの郊外に行くところですが、個人的にはまだ都内に拘るつもりです。河川敷以外なら、伐採した木が放置されてるような場所を探すのが良いかもしれませんね。

No title

こんばんは。
11月2日の午後、迎賓館に行ったのですが、コンクリートの通路以外は立ち入り禁止、前庭以外も駄目ということで、虫はゼロでした。前庭は見せるためのものか、整備されすぎですね。
皇居吹上御苑での自然観察会は応募しても当たらないし、都心の秘境にはなかなか行けません。

No title

迎賓館赤坂離宮の前庭ですか・・・・場所的にはなかなか魅力的ですが、時期的にどうでしょうね。
今日は北の丸公園に行ってきましたが、曇っててかなり冷え込んだので、カネタタキとコオロギしか居ませんでした・・・orz

No title

見難い写真を見ていただき、ありがとうございます。1996年まで記録されなかったということは、最近増えてきたんでしょうかね。
明日から3日間、迎賓館赤坂離宮の前庭が公開される様なので、虫を探しに行ってみようかと思ってますが、休日は大混雑かも。

No title

こんばんわ。
細部がはっきり分からないので確かなことは言えませんが、似たアングルのものをピックアップして、拡大して並べてみると、翅脈の「位置」はピッタリ合いました。体色も似てますし、時期的にも同種の可能性が高いと思います。
かなりの数がいたということからも、今頃がこのキジラミの新成虫の羽化時期と考えていいのかもしれませんね。
うーーん・・・どこかにムクノトガリキジラミの新成虫の外見上の特徴や、生活史についての情報は無いかなぁ・・・・。とりあえず、一度図書館で調べてみようと思ってますが、北隆館の昆虫図鑑の半翅を扱った巻だけ近所の図書館には無いんですよねぇ・・・・orz

No title

こんばんは、
このキジラミ、私が10/27に見たものと同じでしょうかね。
http://akebonobashi.blogspot.jp/2012/10/blog-post_4914.html
茶色のものもいました。肉眼ではヒメヨコバイだと思ったので、余り熱心に写さなかったので、ピントがイマイチですが。
場所は青山霊園で、かなりの数がいました。
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プロフィール

フッカーS

Author:フッカーS
東京都在住。
東京23区内にどんな虫たちが生息しているかを、自分で探して確認することにこだわってます。本格的な求虫道に入って5年目ですが、虫の世界は奥が深く、分からないことだらけです。
写真は100%コンデジで撮ってます。
当ブログでは、学名は特にイタリック体で書いていません。

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